しもた屋ANNEX

カメラと平凡な日常と

PENTAX QとCマウントレンズ

前回は主にマイクロフォーサーズ機を使うようになったきっかけのようなものを書きましたが、実はそれよりも前に「何か小さくて可愛いカメラが欲しい」と思って、たまたまオークションサイトで見たペンタックスQというカメラを入手していました。ペンタックスQというのはレンズ交換式でありながら極小ボディで、センサーも1/2.3というコンデジ並みの極小センサーを使った、2011年頃に発売されたカメラです。レンズも専用マウントのレンズが8種類出ていまして、そのうちの3種も一緒に購入したのでした。それで、このブログを始めた記念というかネタ作りのため、昨日あるレンズをアマゾンで衝動買いしたのが、早くも今日届いたというわけです。

f:id:SHIMOTAYA:20230824165353j:image f:id:SHIMOTAYA:20230824165430j:image f:id:SHIMOTAYA:20230824165441j:image

今回入手したのは中国製ノーブランド品の、25mm F1.8というものでマウントはCマウント。要は16mm映画用のレンズであります。かつて隆盛を極めた16mm映画が衰退してしまったためか一般にはあまり販売されておらず(防犯カメラなど一定の需要はあるらしいが)、現在新品で出回っているのは大抵はこのような中国製の簡素なものがほとんどで、その場合は値段が安いというのが最大の特徴。普通のレンズでは得られないような面白い写真が撮れたりするので根強い人気があり、まあアダプター遊びをやったことある人なら1本ぐらいは持っているという、モノ好きご用達のいわば遊び用レンズと言っても差し支えないでしょう。とは言え、オールドもので人気のレンズになると数万円~のものもあるので、遊びに使うだけの人にはなかなか手が出ません。まあこの道に関して精通している方々も多くいらっしゃるので、ここではこれぐらいにして、さっそく試し撮りをしたのでちょっとだけ見ていただきましょう。

f:id:SHIMOTAYA:20230824165503j:image当然マニュアルフォーカス、しかもファインダーがないのでピント合わせがなかなか難しい。

f:id:SHIMOTAYA:20230824170429j:image f:id:SHIMOTAYA:20230824170456j:image 近景ならそう悪くない。f:id:SHIMOTAYA:20230824170628j:image 思ったより普通な写り。ちなみに、間違えてピクチャーモードを「リバーサルフィルム」にしてあったので、いい感じに濃い色に。

f:id:SHIMOTAYA:20230824170914j:image 開放だとピント合わせが激ムズになるので、大体f2.8-4.0ぐらいに絞っています。

ここでペンタックスQの、センサーがコンデジ並みに小さいという欠点が最大の長所と化すのである。このCマウントレンズのように小さいフォーマットのレンズだと、フルサイズはおろかaps-cとかマイクロフォーサーズであっても画像の周囲が黒くけられてしまうのだが、Qマウントであればセンサー全体にケラれることなく画像が写るのである。もちろん、他のフォーマットであっても後から真ん中だけトリミングするか、デジタルズームすれば同じことなんだけど、めんどくさいし、撮影する時に見たまんまが写るというのが何より写真を撮っている実感が味わえるのである。

f:id:SHIMOTAYA:20230824171314j:image 距離指標があってないようなもので、回していくと完全にオーバーインフに。遠景のピント合わせは難しい。幸いQにはピント拡大ボタンを設定できるので助かります。

ただし、Qのセンサーサイズは長辺が5.9mmだそうなので、本来の16㎜フイルムからすればそれでもトリミングしているのと同じで、またQは35㎜に換算すると5.5倍の画角ということなので、135㎜の望遠レンズに相当する画角ということになってしまう。

まあ、もっと広角レンズを使うとかすればいいんだろうけど、またそれは次の機会に。

そんなわけで、使いにくいし、写りそのものは大したものではないんだけど、今回のこのレンズ(名前はない)は見た目もなかなかカッコいいし、サイズ的にもペンタックスQにぴったり。衝動買いにしては良い買い物でした。