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カメラと平凡な日常と

PENTAX17発売に寄せて その2

PENTAX17という新型のフイルムカメラが発売される、という大事件に触発されて、何年も仕舞い込んだままだった古いカメラを取り出してみたという話で昨日の続きです。

 

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2台目に紹介するのはヤシカ・エレクトロ35GXというカメラです。

発売は1975年とのこと。サイズは123×75.7×64mmとのことなので前回のTRIP35(123x72x57mm)より幅以外が少し大きく、PENTAX17(127x78x52 mm)より厚み以外は少しだけ小さいことになる。TRIP35と幅が同じというのは少し意外だった。

 

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YASHICAのエンブレムの横にある、電子!という感じのマークがレトロフューチャーな雰囲気を醸し出す。

 

当機はヤシカエレクトロ35シリーズの最終型だそう。シリーズ初期のものも持っているが、そちらは現代ではコンパクトとは言い難いサイズ・重量であるのに対し、このGXはギュッと濃縮されたデザインが好ましい。このシリーズの特徴である電子シャッター、電池式のオート露出などのため大容量の水銀電池を採用しているが、それが仇となり現在では電池の入手が難しく、代替のボタン電池をアダプターを介して使うしかない。

 

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今回ご紹介の3台とも、裏蓋にPENTAX17にはあるメモホルダーがない。古いカメラには必ずついていたわけでもなく、このようなファミリー向けのコンパクトカメラにはむしろついていないものの方が多かったような気がする。

 

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二重像式のレンジファインダーを備える本格派。エレクトロの名に恥じず、露出のオーバー・アンダーを光る矢印で教えてくれる。

 

コンパクトカメラといえども当時は最も売れ筋のボリュームゾーンだったのであり、少し後の多機能プラスチックカメラなどとは比較にならない高品質。どのカメラもレンズが素晴らしく、特にこのエレクトロ35には開放F値1.7という相当明るいレンズが奢られている。どのメーカーもこの路線で地道に良いものを売り続けていたら、後のカメラ界の大崩落は起こらなかったかもしれないと常々残念に思っている。

動作確認したところ問題なく作動しているようなので、35mmフイルムはもう使わない、と思っていたけど、久しぶりに実写してみたい気分になりました。これらのカメラを中古で買い漁っていた頃はフイルムはまだ一本100円ぐらいから買えたので、その20倍はする現状、ちょっと躊躇してしまうのですが…

 

と、今回はこれぐらいにしておきます。次回は3台中の3台目、オリンパス35DCについて書いてみる予定。

週末になったのでうどん、蕎麦もやります、お楽しみに!