前編の続きをやっと書きました。
若い頃の私は何か自分が自分らしく生きていくために、夢中になって打ち込めるものが欲しかったのね。せっかく花の都大東京で大学を卒業したのに、就職は訳あって地元にUターン。仕事にも全く気が乗らず(今はそんなことないです、一応)、球技などのスポーツももちろんやりたくないし。スポーツや部活については思うことがたくさんあるので、また別の機会に書きます。
確か前編では写真撮影というあたりまで書きましたかな。では私めの頓挫の記録、続けます。
・中古カメラ収集。
これはですね、CONTAX AXという、パッと見は普通の一眼レフに見えますが、実はものすごい変わり種の、無理ありすぎカメラなのです。ほら、知りたくないでしょ?
古めのちょっと変わったフィルムカメラを買っては他のブログで紹介していました。マニアック過ぎてほとんど読んで下さる人もなく、現在は開店休業中。
チェコ製二眼レフと、旧東ドイツ製一眼レフ。写りはどちらも、まあ味わいの世界とでも言いますか。チェコは昔からガラスの名産地で、このカメラはレンズも自社製。右側のはエクサと言って、シャッター速度が最速でもたったの1/150秒。レンズはCarl Zeiss Flektogon 25mmF4。人気のフレクトゴンも、エキザクタマウントなら格安だった。今は知らないけど。速いシャッターが切れないので屋外ではNDフィルターが・・まあこれぐらいにしておきましょうかね。
クラシックカメラの道は、上を見れば値段は青天井という恐ろしい世界。M型ライカとかそのレンズなどはなるべく見ないようにして、比較的安く買えたM42マウントとかエキザクタマウント、その他の不人気なカメラやレンズ、また昔のプラ製コンパクトカメラといった、当時は資産的価値はほとんどなかったものを山ほど買い集めていました。全くの不人気ジャンルだったので、一台百円とか、段ボール単位で千円とか、お金はそれほどかからなかったのですが、何しろ保管場所に困りました。現在はフィルム高騰により中止、また、古いものなので良いものは当然だんだんと少なく、手に入りにくくなり、オークションやフリマサイトでも何かしら故障しているものが目立つように。現在は終活に向けて細々と処分中です。最近若い人の間でフィルムカメラの小ブームが起こり、中には少しは値段がつくようになっているものもあったりして、ちょっとした小遣い稼ぎにはなりました。(その稼いだ小遣いでまたカメラを買うという、アホの連鎖ですが)
世界でも最初期に近い時代の一眼レフ、エキザクタ。人気がないので安価でしたが、東ドイツ・ドレスデン製造、と聞くだけで胸熱じゃありませんか。ただし故障が多くて碌に写りゃしませんでしたが。因みにレンズの近く、左手側のボタンがシャッターボタンなのである。しかも重いし手が滑るしで、使いにくさは世界No. 1レベル。
・モノクロフィルム自家現像
先程と似た話になるのですが、フィルム高騰、また現像液の廃液が環境に悪いらしいことや、デジカメの方がよほど早くてキレイなので、残された人生の短さを考えたら時間がもったいなくて、もうやっていません。現像自体は楽しいんだけどな〜、風呂場にフィルム吊るして乾燥させて。なお暗室も引き伸ばし機もなくて焼き付けまではできなかったため、ネガからプリントにするためにはフィルムスキャナーという機器が必須なんだけど、ちゃんとしたフィルムスキャナーは今は種類も少なく、あっても高い。今はまだEPSONのを一台持っているけど、これが壊れたらもう買わないかなぁ。
むかーし昔に自家現像・スキャンしたもの。技術的には?ですが楽しかった。
・オーディオ機器いじり
これもまた上を見たらカメラとは桁違いにさらにお金がかかる世界なので、あくまでチープに良い音を出そうとあれこれ安い機材や廃物利用などで工夫しています。しかし一度に聴ける曲は一つなのに何セットも持っていてもなぁ、とこれもまた終活の中で減らしていく方向。現在すぐに使えるものだけで4、5組のアンプやプレーヤー、大小のスピーカー等があり、場所を取って仕方がない。詳細はまた書くかもしれません。あくまでもスピーカーで聴くのが前提で、私はイヤホンは音楽聴くには使わないのだ。
いま一番使ってるのは、安い中国製の真空管アンプにONKYOの古い小さなスピーカーとBluetoothを接続して、AmazonプライムミュージックとかSpotify、ネットラジオ等を流すと言うもの。いずれも無料会員なので曲はほとんどランダムですが、おかげで知らなかった曲を知ることができたりと良いことずくめ。ピュアオーディオとは程遠い邪道だし、そんなのじゃ音質が、という人もいるかも知れないけど、私にはこれで充分。ケーブルなんかも安くて評判のいいものがいくらでもありますから、そういう所にお金はかけてきませんでした。
と、挫折した趣味を自虐的に書き連ねようと思って始めたこのシリーズですが、こうしてみると悪いことばかりでもなかったなぁ。
ただし、今回取り上げたものはまだ良いほうで、他にもスキー、登山、キャンプ、シーカヤックみたいに家庭や身体の事情で今はもうできないものとか、バンド活動みたいに仲間がいないとできないとか、時間的に無理とか、恥ずかしながら齧りかけてやめた趣味は数知れず。一番恥ずかしいのは、挫折した趣味の残骸、苔むしたカヤックとかボロボロのバイク、などが庭の片隅に鎮座していることです。通る人からも見えちゃうからなァ・・・
まあそれでも、やってみないとわからないこともあったし、短い人生の中でも、その時にしたい事があって、それを無理なく実現できたら、たとえささやかでも、自分は楽しかったと思えるんじゃないかな?と、還暦近くなった今は思うのです。
今この時は、毎日このブログをできるところまで続けることが生きがいの一つ、かな?
お粗末様でした。